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大野城を眺める撮影スポット 戌山城跡

600年の時を生きる「戌山城跡」から荘厳なる美と悠久の夢を見る。

「天空の城」と呼ばれる越前大野城は市内の中心部にある亀山にそびえる平山城です。
この大野城よりも先に築城された城が「戌山城」というのはご存知でしょうか?
戌山城は南北朝時代から大野の地をまもり、戦国の世を迎えその役目を終えると、大野の地を発展させるべく、戌山城主自ら大野城を建てたとされます。
のちに戌山城跡は天空の城を撮影する絶好のスポットとなりました。
歴史のロマンを感じながら登る戌山城跡の道のりは、人気の登山道となっています。

場所
福井県大野市犬山
→Googlemapで場所を見る
見ごろ時期
10月下旬~1月上旬
見ごろお天気
前日の湿度が高く、日中と翌日朝方の気温差が大きく、風が弱いこと
→詳細は大野城の公式サイトをご覧ください。
登山時間
約30分
登山が初めての方でも大丈夫な初心者向けコースです。
服装
  • トレッキングシューズ(または長靴)、長そで、長ズボンなど登山のできる服装。雨が降った場合は、かなり滑りやすくなるためです。
  • 暗いうちから登る際は懐中電灯やヘッドランプなどの照明器具が必要です。周囲に街灯等はありません。
  • 寒い時期は、雨ガッパや防寒服などが必要です。雪や夜露・雨で底冷えします。

山城跡を実際に登ってみよう!

戌山城は、山の地形を利用して築いた「山城」です。「山城」は敵からの侵入を防ぐため、その地形を利用した防御施設が多く設置されているのが特徴です。現在でも当時の土木技術やアイデアが盛り込まれた城の作りを確認しながら登ることができ、いつもの登山とは違った楽しみ方ができます。平成24年に「乾側をよくする会」が登りやすく登山道を整備しました。

戌山城(イメージ図)

畝状竪堀(うねじょうたてほり)
畝状竪堀(うねじょうたてぼり)

畝状竪堀
(うねじょうたてぼり)

斜面に縦に掘った空堀を3列以上並べたもの。朝倉氏が重要な城に作っていた堀の形です。

畝状竪堀(うねじょうたてほり)
郭(曲輪)(くるわ)

郭(くるわ)

堀や土塁などで防御された平坦地。城山の頂上等には主郭が築かれている例が多い。主郭近くには物見櫓や司令塔、倉庫等が建てられていたと思われます。

みくら清水(しょうず)
みくら清水(しょうず)

みくら清水(しょうず)

山頂にいる兵が日に三度、水を汲みに来たという言い伝えでこの名がついています。

大堀切(おおほりきり)
大堀切(おおほりきり)

大堀切(おおほりきり)

尾根を断ち切るように掘った空堀で、落とし穴のようなもので、深いものは7~8mにも。

山城の歴史をもっと詳しく

戌山城は、室町時代に幕府の重臣斯波氏の一族によって築かれ、織田信長の武将金森長近が亀山山頂に大野城を築くまで、越前美濃国境間の要として重視されていました。途中、斯波氏の内紛を機に朝倉氏の重要な防衛拠点となりましたが、それは三代目城主持種の子である斯波義敏と斯波義廉との本家の家督争いが発端となっており、応仁の乱の一因になったとも言われています。

朝倉資料館ホームページ
戌山城の歴史

空の城を美しく撮影するポイント

1.撮影のポイント

  • ・雲海の発生は通常、夜明けから午前9時ごろまでだが、条件が良いと午前中いっぱい雲海が続くことがある。
  • ・前日が雨などで湿度が高いこと、当日の朝は晴天で、放射冷却で気温が低く5度以下ならベスト。風がないこと。

2.用意すると便利なもの

  • ・登山にふさわしい靴を履いて登ること。また、山に登ると汗をかき、その後雲海を待つまで寒くなるので温かい服装を用意。また、暗いのでヘッドライトの準備を。
  • ・夜明けからの薄暗い時間帯の撮影となるため三脚が必要。
  • ・熊、イノシシ除けに鈴やラジオなどを携帯するか、数人での登山が必要。

3.注意が必要なこと

  • ・時期的に冬山登山となるので、登山に適した心がまえで。
  • ・標高が低いとはいえ撮影ポイントには何もない。冬でも水分を用意すること。

4.マナー

  • ・撮影スポットは多くの人が来るので先に準備した人の撮影の邪魔をしないようにすること。
  • ・自分で出したゴミは持ち帰ること。

5.天空の城に会うためのコツ

雲海が出るのは朝早いため、まずは朝早めに眼を覚まし、亀山の気象状況を調べます。戌山と亀山の間にガスがかかっていれば早々に用意して撮影に出かけますが、乾側地区にガスがかかっている場合は近くまで行くと晴れてしまっていることがあるので注意が必要です。

ラピュタの会
川端嘉明さん
インタビュー
初めて雲海に浮かぶ大野城を見たのは、早朝の闇の中、「みくら清水」からの急峻な山道を駆け上がった時。汗だくになって戌山城跡に着きましたが、回りは雑木林に囲まれ亀山が微かにも見えませんでした。雑木林を探索すること約30分、へとへとになって戌山城跡に座り込んでいましたが、ふと南側に飯降山への登山道が目に入り、わらをも掴む思いで下って見ることにしました。そんな中「ガサガサ」と藪を動物が動く音がし、「熊!」と一瞬思いましたが藪の先に3人の方々の影でした。その時です。雑木林の隙間から亀山が見え、「これが雲海に浮かぶ大野城か!」と目を疑いました。絶景に感動し喚起の声を挙げ何とも言えない幸せな気分で満ち溢れました。これが、平成25年11月3日の朝です。

季節毎に見る大野城

春
夏
秋口
冬

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